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                                          J・Hair News Vol.10 / J・Hair’s EYE

法的規制か、自主基準か
〜「ガイドライン」の効果、再認識を〜

 全国の消費生活センターに寄せられた今年3月までの年間相談件数が集計されつつあります。これまで多かった「架空・不当請求被害」が若干減少したことから、全体の件数は減少傾向にあるようです。しかし、それでも年間150万件という膨大な数に上ることが予想され、高齢者を狙った悪質被害の割合も増えています。今年度は国が消費者施策の強化・拡充・整備に着手して2年目に当たります。121もの施策を盛り込んだ「消費者基本計画」について、さらなる遂行が求められるようにもなりました。どんな施策が考えられているのか、当協会・業界にとって重要な点を挙げてみました。

 
◎平成21年度までに121施策 事後チェック機能を強化

 バブルがはじけ、「失われた10年」の中で進められたのが各種規制の緩和です。「民」にできることは「民」に任せ、障壁となる行政規制をできるだけ排除していくというものです。「事前規制の撤廃」「市場メカニズム重視」を特徴としています。

 ただ、この規制緩和策には条件がつけられていました。それは「事後チェック機能の強化」です。規制緩和による「暴走」を阻止するために各種の事後的なチェックシステムを導入・強化することが閣議決定されていました。

 ところが、長引く不況や企業活動の停滞を背景に当初はそれが有効に働かず、そのため21世紀に入ってからは不祥事が相次いで発覚。消費者からの信頼を地に落とすような、存在基盤を失う企業事件も発生しました。規制緩和を推進する一方で、業界を健全化させ公平な競争を確保するための事後規制や事後チェック機能の整備がいよいよ求められてきたのです。

 方法は二つありました。一つが事業者自身による自主基準の策定と遂行です。もう一つが各種事業者を規制する「業法」の運用強化です。最近の生損保業界や金融機関への相次ぐ行政処分の執行は、自主基準を軽視するような業界に対する、業法による事後チェックの整備・強化を物語っています。

 このような中、昨年まとめられた「消費者基本計画」はまさに今後の事後チェック施策の集大成とも言えます。消費者トラブル増加に伴い、新法の制定、新制度の導入、被害事例の活用、そして業法の運用強化など、被害防止へ向けた様々な施策を盛り込んでいます。平成21年度までに実施される施策が121もあること、消費者トラブルを阻止し、消費者の自立支援を目指す施策が目立つこと、言わば、「消費者政策のマニフェスト」として注目しておく必要があります。

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◎各種業法の運用を強化 業界横断的なルール作り

  この121施策には、環境・消費者教育など幅広い分野にわたる「施策計画」が盛り込まれています。そこで当業界に関連する項目で、継続的に実施されるものを挙げてみましょう。

 まず、「景品表示法の厳正な運用と執行体制の拡充」があります。公正取引委員会ではチラシや勧誘表示について消費者の適正な選択を妨げる違法表示を厳格に処分してきました。昨年度の排除命令の件数は過去30年間で最高となり、平成18年度には新たに表示監視官の増員もなされました。排除命令事件は例外なく新聞報道されています。5月に入ってからは「結婚相手紹介サービス」事業者2社が公取委から排除命令を受けました。そのような運用がさらに強化されます。

 特定商取引法についても「厳正な運用」と「執行体制の拡充」が予定されています。同法が規制対象にしている取引形態は6類型(訪販、通販、連鎖販売、電話勧誘、業務提供誘引、特定継続的役務などの取引)ですが、昨年度には法の厳正運用を背景に指定業者に対して多くの業務停止命令が下されました。
同法は執行権限が自治体にも委譲されています。そこで経済産業省と自治体での行政処分件数を合計すると、実に昨年度は80件に達し、前年度(40件)の2倍になっていることがわかります。処分業者はインターネットで広く周知されますが、このような特商法運用も一層強化されます。

  「消費者団体訴訟制度の導入」も121施策のうちの一つです。政府は関連法案を国会に提出し、来年には制度を導入するとしています。この制度は不当な約款(契約条項)を消費者に強要したり、断定的な言い方で勧誘したりして、消費者契約法に違反する行為を繰り広げる事業者に対し、国の認定を受けた消費者団体(適格団体)が「差止訴訟」を提起できる制度です。契約の「勧誘」「締結」「履行」の各段階で一つ一つの事業者行為が問われてきます。

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◎機動的な被害防止策も導入 各行政機関が連携へ
  「消費者からの苦情相談の活用」も今後の施策として盛り込まれています。国民生活センターと関係行政機関との連携強化が柱となります。

 具体的には、各地の消費生活センターに寄せられる苦情相談事例を国民生活センターが分析し、被害防止へ向けた「政策提言」として政府に提示します。政府はその提言を踏まえ、各省庁の消費者政策担当課長会議を開催、対応措置を検討します。昨年度はその「連携の仕組み」が決定され、今後さらに強化していくことが確認されました。

 各省庁が連携して対処するとしている消費者トラブルは、次の二つを要件にしたものです。

  @苦情相談が急増するなど、多数の消費者に影響が及んでいるもの、もしく
    は及ぶ恐れのあるもの
  A人の生命・身体・財産に重大な影響が及んでいるもの、もしくは及ぶ恐れ
    のあるもの

 苦情相談件数の急増や、実際に急増の可能性が指摘されるような消費者トラブルについて、各省庁が連携行動を展開することになります。すでに今年4月には、この「連携手順」に基づき国民生活センターが「有料老人ホーム」や「多重債務」をテーマに三つの政策提言を内閣府に提出しています。

 このように、各地消費生活センターに寄せられる苦情相談事例を積極的に活用する仕組みや運用方法を定めている点も「消費者基本計画」の特徴です。事例を活用し、被害防止に役立てるという趣旨では、今年から国際トラブル事例を収集するWEBサイトも動き始めます。被害を受けた消費者がインターネットの「電子政府」に事業社名や事例を書き込むと、各国の規制当局間で情報が共有でき、被害防止措置が国際間で採れるというシステムです。「日本語サイト」も整備されることから、たくさんの書き込みが寄せられると推測されます。

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◎ガイドラインと「基本計画」 自主基準の遵守こそ対応の核心
 「基本計画」は平成21年度までの消費者施策を網羅しています。しかもそれらは固定化されたものではなく、常に検証と評価の対象になります。また深刻な消費者トラブルが短期間に発生したときは、臨機応変に措置していくことも各省庁の確認事項として盛り込まれています。

  これら施策は、トラブル防止と消費者支援を謳っている点で、業界の自主基準と同じ目的を持ちます。違法な表示や勧誘は禁止行為であり、そのことは多くの事業者・業界の自主基準にも明記されています。この自主基準の機能を少しでも軽視するなら、今後は「消費者基本計画」などで示された各種法的規制を受けることになります。

  事後チェックには二つの方法があると述べました。行政関与の規制と事業者による自主基準の策定・その実践です。どちらが消費者の信頼を得る道か言うまでもありません。法律以上の範囲を適用対象に入れ、法律の「上乗せ」「拡大」を特徴とする自主基準の遵守以外に、消費者の期待に応え得る道はありません。

  そのような自主基準を当協会は「毛髪業界の取引に関するガイドライン」として提示しています。業界の健全化と消費者保護を柱に、業界の実情に合わせた取引ルールとして定着させています。
ガイドラインは実践してこそ威力を発揮します。いささかもその効果を疑わないように、積極的に遵守していくことが望まれます。

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