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                                          J・Hair News Vol.17 / J・Hair’s EYE
〜 「ガイドライン」の徹底遵守を 〜
 

 不当表示を防止するために新たに「課徴金」を課す新しい制度の導入が検討されています。景品表示法を改正するもので、適正な表示の遵守がいっそう求められてきます。昨年、食品表示の偽装事件が相次ぎ、消費者の不信が高まったことが直接の背景ですが、景品表示法は消費者向け製品・役務の全般を規制する法律なので、今回の課徴金制度の導入は当業界にも大きな影響を及ぼします。改めてガイドラインの遵守が求められます。

 
◎課徴金制度を強化、独禁法との「たばね法案」を提出

 「課徴金制度」はこれまで独占禁止法に基づき、「カルテル」や「談合」などの悪質性が高いとされた事業者の行為に対し適用されてきました。その対象範囲を拡大させようというのが今回の法改正です。

  少しややこしいのですが、今回改正される法律は二つあります。独占禁止法と景品表示法です。いずれも「公正かつ自由な取引の確保」を目指す法律です。

 前者の独禁法は主に事業者間競争の適正化を目的とした法律です。そのために事業者にはいくつかの禁止行為が明記されています。カルテルや談合など、違反した場合の課徴金制度もこの法律で運用されてきました。今回の改正は、 これまで課徴金の対象としてきた「独占」の適用範囲を拡大させようとするものです。

  後者の景品表示法は「不当な表示」について規制・防止するもので、独禁法の特例として位置付けられています。消費者向けに製造された製品や提供されるサービス(役務)について、不当な表示が使用された場合などに「警告」や「排除命令」が発動されてきました。今回の改正は、不当な表示についても新たに課徴金を課すというもので、違反表示に対する厳しい措置として注目されます。

  この二つが課徴金対象の拡大をめざす「たばね法案」として国会に提出され、一括改正することが決まりました。景品表示法では消費者団体訴訟制度の導入も予定されています。当然、国会の審議内容・今後の経過によっては修正も考えられますが、大筋では制定の方向で審議されていきます。
当業界にも大きな影響が予想されます。

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◎消費者の表示への不信が背景  焦点は課徴金の算定額

 二つの法改正の中で、消費者への適正なサービス提供で注意すべきなのは景品表示法の改正です。不当表示に課徴金を課すことと、消費者団体訴訟制度の導入の二つが柱となっているためです。

 団体訴訟制度については、かねてから景品表示法の違反行為も対象にすることが予定されていました。事業者が使用する不当な表示について特定の消費者団体が裁判所に使用中止を訴えることができる制度です。これは「差止訴訟」であり、「損害賠償」までを求めるものではありません。しかし、訴訟に至る過程では、事業者との改善交渉の経緯が公開されるため、業界・業種を問わず、全ての事業者に適正な対応が求められます。

  一方の不当表示の課徴金制度については、昨年11月に初めて提示されました。以降、公正取引委員会で急ピッチの検討がなされてきました。昨年以降、現在も続く食品分野での「期限表示」「産地表示」などの不当表示事件が発端です。表示への消費者の信頼が大きく崩れ、迅速・適正な行政対応が求められてきました。不当表示行為と判断された事業者には「排除命令」が出されますが、このような従来型の措置では再発防止の効果は薄いことから、厳格な処罰規定を設けるべきとする社会的批判が高まってきたのです。

  実際、いくら「警告」したり、「排除命令」を出したりしても不当利得は違反事業者の手元に残ります。行政処分の実効性が上がらないというわけです。そのため、不当な表示を使って商品を販売したり、事実とは異なるチラシなどを使ってサービスを提供したりして得た利益を「不当利得」として位置付け、それに課徴金を課すことになりました。

  国会では、課徴金の算定率が大きな議論となります。不当利得の範囲をどこまでとするか、その特定へ向け厳密な検討が求められるためです。また、課徴金の範囲をどこまで拡大させるか、これも重要な論点となります。売上げ全般に対する課徴金か、不当表示で得た商品・サービスの事業範囲に限っての課徴金か、注目される点です。

  前者の場合は対象範囲を拡大させることで、懲罰的な要素も含まれてきます。後者では、算定率の設定についてどこまで透明性が確保されるか、課題が残ります。これまでの議論では課徴金算定率の引き上げや懲罰的措置を盛り込んだ制度の実現などを求める意見と、事業活動の抑制を回避するために課徴金設定率をできるだけ低く抑えるべき、とする意見が拮抗しています。

  その中で有力と思われるのは、不当表示に対する課徴金率を不当表示で得た営業売上げに対して3%とすべき、とする意見です。いずれにせよ、今国会の検討から目が離せません。、

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◎消費者行政一元化でさらに強化も  どう影響?「新たな組織」

 もう一つ、注目すべき動きがあります。それは「消費者行政の一元化」へ向けた「新たな行政組織」の創設です。5月にはこの新組織のグランドデザインが出来上がり、各種消費者保護策が一元化されていきます。国の検討内容を見ると、「課徴金」についても様々な考え方が提示されていることがわかります。

  その代表的な主張が「課徴金を国庫に入れる仕組みを改善させ、被害を受けた消費者に分配するシステムを構築すべき」とするものです。政府が設置した「消費者行政推進会議」でもこのような意見が表明されました。

  例えば、ある事業者が健康食品の販売に際し、「この食品のダイエット効果は間違いない」と女性のモデル写真を載せたチラシを配布するとします。一般の消費者は写真に写った人がモデルとは知りません。チラシには「1週間で5キロは確実に痩せる」との表示もあります。このようなチラシの場合、「痩せる」ことに科学的根拠はなく、モデルを体験者として偽装した不実の表示となります。消費者を誤認させる不当表示に該当し、「警告」や「排除命令」の対象となります。

  この例の健康食品は健康被害を及ぼすものではありません。しかし、消費者は経済的被害を被ることになります。誤認表示、不当表示であることが分かっていたならもともと高額なお金を出してまで消費者は購入しなかったはずだからです。しかし現在はこのような食品に排除命令を出しても、被害を被った消費者への救済にはつながりません。個人で事業者と交渉して損害額を返還してもらうしか道はないのです。

  では、「課徴金制度」が導入されるとどうでしょうか。課徴金は国庫に入る仕組みです。事業者の違反行為抑制には効果があってもやはり、消費者救済は今まで通り何もなされません。

  そこで、徴収した「課徴金」を被害者に分配させる制度が検討され始めました。先の「消費者行政推進会議」では「違法な行為によって得た事業者の利益はいっさい手元に残さずに、場合によってはそれ以上に吐き出させ、被害者に分配する仕組みが必要」「それが効果的」との指摘も提起されました。被害者救済策を今よりも整備し、消費者行政を一元化させる中で、新しい組織にその役割を付与させることが検討されているのです。不当表示に課徴金制度を導入することとあわせ、今後はそれをさらに一歩進めた制度の採用が予定されています。

◎ガイドライン遵守の徹底基本は消費者の信頼確保

 このように「消費者行政一元化」についての検討は急ピッチです。あらゆる「消費者政策」の「総点検」を踏まえた政策の見直しが実施されることから、今後の動向によっては全ての業界に対応を迫る状況になってきます。不当表示の課徴金制度導入もその一環に組み込まれています。

  では、業界には何が求められるでしょうか。自主基準の遂行、ガイドライン遵守の徹底です。もともと「課徴金」は不当表示の再発防止を目的に導入されます。当協会のガイドラインはその視点を大前提に置き、なおかつ、消費者の信頼を確保することを目的にしています。

  ガイドライン遵守の徹底、この方針を貫くことが時代の要請でもあります。

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