株式会社アートネイチャー 店舗営業部(店舗) 匿名:めみる
私は美容室のスタイリストを経て、既に入社後10数年の歳月が流れました。
美容室に勤務している時から薄毛を気にする女性は多く、「少しでもお客様の力になれたら良いのになぁ~」なんて安易な気持ちを持ちながら仕事をしていました。そんな中、友人の紹介で毛髪業界にお世話になることになりました。
「よぉ~し、やったるぞ!」なんて意気込んで仕事を初めてはみたものの、美容室のお客様と違って髪に対する悩みは深く、そして重く、精神的な負担を強く感じているようで、「どう接して良いのか?どこまで踏み込んで話しても良いのか?」と少し委縮した気持ちを持ちながら接客する日々が続いていました。
そんなある日、エリアマネジャーが店舗巡回で来られ、あまり面識も無い私に突然、「どうしたの?少し時間ある?」と声を掛けてくれました。その後、緊張している私を気遣うように相談室でお客様に向き合う姿勢・気持ちについて自分の想い(考え)を語ってくれました。
第一に、「生理的に危険と感じる距離間にハサミ(凶器になるもの)を持ったスタイリストを受け入れてくれていること。(=大きな信頼 をいただく、特別な関係である)また、具体的には、
●お客様に直接触れるスタッフの気持ち(一生懸命なのか、他の事を考えているのか。)は、お客様に伝わるため、目の前のお 客様のことだけを想って丁寧に仕事をすること。
●お客様の話をよく聴いてあげること。お客様は、家族・仕事・その他、何でも話すことでストレス発散ができ、「良い時間を過 ごせた!また来たい!」と思って帰っていただくこと。
●気づいてあげること。お客様の中には遠慮ガチの方も多く、「言いたいことも言えず、我慢(諦め)してしまう傾向もあるので、お客様の表情や仕草をよく観察し、お声掛けしてあげること。
特別な話では無かったかもしれませんが、「想うだけでは無く、実直に日々繰り返して当たり前の行動にしていくことが大事!」と、包み込むような話し方・仕草・想いをもって語っていただき、自分なりに「深く考え過ぎず、欲張らず、目の前のお客様に自分の出来ることを一生懸命すればいいんだ!と何となく結論づけられたことで、目の前の霞が晴れたような気がしたことを覚えています。
その後、数年が経ち管理業務も行うようになると、新たな悩みを抱えるようになりました。そんな中、既に遠方勤務となっていた元エリアマネジャーに勇気をもって電話してみたところ、「顔を直接見なくちゃ分からな いよ!」と直ぐに時間を取って会いに来てくれました。「昔と変わらないなぁ~」と安心感を覚えたことは言うまでもありません。
そこで、店舗運営・スタッフの指導などについて悩みを発散したところ、答えは1つでした。「怪しい雰囲気を感じたら直ぐに面談し、何を考えているか聞き、方向性を直さなければいけない。それは何よりも優先してやらなければならない。早く対処出来れば、また皆で協力するチーム状態に戻せる。時間が勝負だよ」と。
それ以来、肝に銘じて仕事に取組み実践するよう心掛けて業務にあたっています。
この件を語るのも恥ずかしい気持ちですが、当社に入社して本当に良い出逢いが出来たことに感謝の念が堪えません。直接 伝えたこともありませんし、逆に仕事に対しては大変厳しいため、日頃は陰口をたたく場合も多かったのですが、この場を借りてお礼申し上げると共に、私自身もスタッフを引っ張っていけるよう成長していきたいと思っています。
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