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    J・Hair News Vol.43 / J・Hair’s EYE
視覚障害者のルックスケアについての現在と未来

1、視覚障害者のルックスケア「ブラインドメイク」

 私は一般社団法人日本ケアメイク協会( https://caremake.or.jp/ )理事長、そして日本化粧療法医学会( https://caremake.or.jp/society/ )設立者として、化粧療法専門医(医師)・化粧療法士の医療資格を国家資格・国際資格にし、病院の患者さまに”ルックスケア”を通して笑顔になっていただくための部屋「CAREMAKE(ケアメイク)ROOM(ルーム)」の設置を、世界の病院内に設置することを目的とした活動をしています。

 この原点は、2010年に私が考案したルックスケアの1つである、視覚障害者が鏡を見なくても自分自身の手指を使ってフルメーキャップができる化粧技法「ブラインドメイク」に始まっています。ブラインドメイクを習得した視覚障害者は、自信を取り戻し、外出や就労に意欲を持ち、当事者のQOL向上につながっているだけではなく、その家族のQOL向上にもなっていることが確認されています。こうしたブラインドメイクを習得した視覚障害者の体験を当事者自ら執筆した日本語版の原稿は、「ブラインドメイク物語(メディカ出版)」として1冊の書籍になり、英語版・中国語版に発刊されたことで世界中から反響を呼んでいます。

・2019年5月20日、フレグランスジャーナル臨時増刊 No.22(英語版)発刊。
・同年6月20日〜21日、MakeUp in Paris( https://makeup-in-paris.com/ )フランス・ルーブル美術館にてブラインドメイク講演会開催。
・同年10月10日(ブラインドメイクの日)中国大連にてブラインドメイク講演会開催。

2、美容ツールで人間の尊厳を支援する

 視覚障害者は、目に何らかの病気や事故で障害を負い、見えなくなる。あるいは見えなくなっていく事に向かい合いながら辛い想いをされている方が少なくありません。目が見えなくなることは、見えている私からすると、想像以上に日常生活に不便を感じていることを知りました。その中で、自分自身の容姿が見えなくなる。おしゃれが出来なくなる。化粧が出来なくなる。これまで出来ていたことの多くが出来なくなることで自信喪失し、化粧をしたくてもできない容姿を他人に見られたくない気持ちから、自宅に引きこもって外出をしなくなり、うつ病になったり、自殺を考える精神状態に陥る方が少なくありません。

 こうした症状は、抗がん剤治療に起因する脱毛や皮膚変色による容姿変貌によることで自信喪失される方と大きな共通点がありました。それは、病気や障害により辛い精神状態にかれている中で、自身の容姿が負(マイナス)に変貌することで強いショックを受けているにも関わらず、その中で仕事の継続や日常生活を送ることは、その人にとって精神的にも肉体的にも過酷な時間を過ごしている事です。

 このような中で、化粧品やウィッグなどの美容ツールを活用して、「ルックス(見た目)」をプラスにしていくことで精神的負担を減、その人らしい日常生活を送るため、必要とするルックスケア相談・施術をする場所や施術する専門士が病院にいることは、高齢者や認知症患者のルックスケア(整容・美容)も含み、今や美容ツールは人間の尊厳を支援するツールとして、非常に重要な役割を担っていると言えます。

3、化粧療法士(医療資格)の養成

 今後の一般社団法人日本ケアメイク協会の活動としては、「CAREMAKE(ケアメイク)ROOM(ルーム)」を病院内に設置をして、入院・通院患者様の要望に応じてルックスケアを行う専門とする「化粧療法士」を養成して、日本をはじめとして世界の病院に配置していく事を目指しています。化粧療法士の資格は、「化粧」という文字が入っている事から「美容」を連想させますが、美容資格ではなく 医療資格(将来は国家資格)にすることから、医療の知識や美容技術など幅広い領域を身に着けるための化粧療法士の養成・教育プログラムを検討しています。

 その中には、美容ツールを活用するために必要な知識と技術として「ウィッグ・アドバイザー」や「ウィッグ・コーディネーター」資格も含まれ、「ブラインドメイク」「カバーメイク」「メイクリハビリテーション」「ケアネイル」などの実習プログラムも入ります。

 また、病院内での業務となることから、化粧療法士には「医療ソーシャルワーカー」としての役割を求められることにもなるため、これらの業務についての知識と技術が必要となります。今、日本の化粧品やウィッグなどの美容ツールは世界から注目されているものとなっています。こうした美容ルーツを活用した化粧療法の効果を科学的に解明していくことで、多くの方々に笑顔になっていただけることを願ってやみません。

接客マナーの学び

あの時のサポートが、今の自分を支 えてくれている

株式会社アートネイチャー 店舗営業部(店舗) 匿名:めみる

 私は美容室のスタイリストを経て、既に入社後10数年の歳月が流れました。

 美容室に勤務している時から薄毛を気にする女性は多く、「少しでもお客様の力になれたら良いのになぁ~」なんて安易な気持ちを持ちながら仕事をしていました。そんな中、友人の紹介で毛髪業界にお世話になることになりました。

 「よぉ~し、やったるぞ!」なんて意気込んで仕事を初めてはみたものの、美容室のお客様と違って髪に対する悩みは深く、そして重く、精神的な負担を強く感じているようで、「どう接して良いのか?どこまで踏み込んで話しても良いのか?」と少し委縮した気持ちを持ちながら接客する日々が続いていました。

 そんなある日、エリアマネジャーが店舗巡回で来られ、あまり面識も無い私に突然、「どうしたの?少し時間ある?」と声を掛けてくれました。その後、緊張している私を気遣うように相談室でお客様に向き合う姿勢・気持ちについて自分の想い(考え)を語ってくれました。

 第一に、「生理的に危険と感じる距離間にハサミ(凶器になるもの)を持ったスタイリストを受け入れてくれていること。(=大きな信頼 をいただく、特別な関係である)また、具体的には、

●お客様に直接触れるスタッフの気持ち(一生懸命なのか、他の事を考えているのか。)は、お客様に伝わるため、目の前のお 客様のことだけを想って丁寧に仕事をすること。
●お客様の話をよく聴いてあげること。お客様は、家族・仕事・その他、何でも話すことでストレス発散ができ、「良い時間を過 ごせた!また来たい!」と思って帰っていただくこと。
●気づいてあげること。お客様の中には遠慮ガチの方も多く、「言いたいことも言えず、我慢(諦め)してしまう傾向もあるので、お客様の表情や仕草をよく観察し、お声掛けしてあげること。

 特別な話では無かったかもしれませんが、「想うだけでは無く、実直に日々繰り返して当たり前の行動にしていくことが大事!」と、包み込むような話し方・仕草・想いをもって語っていただき、自分なりに「深く考え過ぎず、欲張らず、目の前のお客様に自分の出来ることを一生懸命すればいいんだ!と何となく結論づけられたことで、目の前の霞が晴れたような気がしたことを覚えています。

 その後、数年が経ち管理業務も行うようになると、新たな悩みを抱えるようになりました。そんな中、既に遠方勤務となっていた元エリアマネジャーに勇気をもって電話してみたところ、「顔を直接見なくちゃ分からな いよ!」と直ぐに時間を取って会いに来てくれました。「昔と変わらないなぁ~」と安心感を覚えたことは言うまでもありません。

 そこで、店舗運営・スタッフの指導などについて悩みを発散したところ、答えは1つでした。「怪しい雰囲気を感じたら直ぐに面談し、何を考えているか聞き、方向性を直さなければいけない。それは何よりも優先してやらなければならない。早く対処出来れば、また皆で協力するチーム状態に戻せる。時間が勝負だよ」と。

 それ以来、肝に銘じて仕事に取組み実践するよう心掛けて業務にあたっています。

 この件を語るのも恥ずかしい気持ちですが、当社に入社して本当に良い出逢いが出来たことに感謝の念が堪えません。直接 伝えたこともありませんし、逆に仕事に対しては大変厳しいため、日頃は陰口をたたく場合も多かったのですが、この場を借りてお礼申し上げると共に、私自身もスタッフを引っ張っていけるよう成長していきたいと思っています。

知っていましたか?こんなこと

株式会社スヴェンソン 総務部 貫井和博

 渋沢栄一が新一万円札の肖像になることが発表されてからJR深谷駅の駅前にはちらほらと観光客らしき姿を見かけるようになりましたが、先日は夫婦で地元の深谷市内の渋沢栄一ゆかりの施設を探索してきました。

 「論語の里」と呼ばれるそのエリアには渋沢栄一が帰郷の際に寝泊まりした旧渋沢邸『中の家』や83 歳の時に講演した肉声も聞くことのできる渋沢栄一記念館などがあり、その生い立ちや『資本主義の父』として第一国立銀行をはじめ500以上の企業の創立に関わった功績などを学ぶことができました(記念館は新一万円札の肖像が決定してからそれまでの7倍の来場者だそうです)

 また、気になったのが渋沢栄一によって明治20年に作られ、東京駅や日本銀行などの建築物に使われたレンガを 作った旧煉瓦製造施設でしたが、残念ながら現在は保存修理工事中とのことで当日は見ることができませんでした(見学再開は令和5年頃予定)。おそらくJR深谷駅の駅舎が赤レンガの東京駅をモチーフとしているのは、レンガ を運んだ由縁なのでしょうか。

 なお、「論語の里」エリアはJR深谷駅から数キロ離れており、車が便利なのですが、近くには青淵公園という大きな遊具と芝生の広がる公園もあって天気の良い日はお子様連れでも楽しめると思います。普段何気なく生活している地域ですが歴史的な背景を感じながら探索してみるのも良いものです。

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